神西 仁です。
私が組織の看板を下ろし、
早期退職という道を選ぶ前に、
「これだけはやっておいて良かった」と心から思う
**「お金に関する5つの準備」**についてお話しします。
退職という大きな変化を前にすると、
どうしても不安が募るものです。
でも、事前にしっかり調べておけば、
その不安は「安心」へと変えることができます。
私の実体験が、あなたの新しい一歩の参考になれば幸いです。
やって良かったこと5選
1. ライフプランを「年表」で見える化する
まず1つ目は、ライフプラン表を作ることです。
自分と家族のライフイベントと、将来の貯金残高を
一つの年表にまとめる作業です。
- 家計支出の実績を見る:過去1年間の月々の支出実績。
- 大きな支出を書き出す: 住宅ローンの残債、子どもの教育費、
自宅のリフォーム代、車の買い替えなど。
いつ大きな出費が発生するかを確認します。 - 収入の柱を整理する: 退職金、老齢基礎年金、老齢厚生年金、
配偶者の収入、あれば副業、配当金など。
年表に落とし込むことで
「一生、お金が足りるかどうか」を
客観的に判断できるようになります。
50代になると、子供の就職やローンの完済など、
支出が減るタイミングも見えてきます。
このライフプランで一番大事なのは、
「資産残高が底をつかないか?」
また、足りる場合でも、
「一番少なくなるのは何歳時点で、何年分相当か?」です。
こんなイメージの表です。

2. 退職金と確定拠出年金の現状把握
2つ目は、
会社から受け取れるお金を正確に知ることです。
早期退職優遇制度の有無は気になるところです。
前年度の実績を調べれば、
自分がいくらもらえるかの目安がつきます。
また、忘れがちなのが
**「確定拠出年金(企業型DC)」**です。
現在の評価額がいくらあるのか、必ず確認してください。
私自身、これが早期退職を決断する上での
大きなポイントになりました。
(ただし、60歳になるまでは引き出しが
できませんので注意です)
退職後は自分で個人型確定拠出年金(iDeco)への
移換手続きが必要になります。
これを忘れている方は結構いるそうです。
3. 年金事務所へ足を運び、正確な受給額を知る
3つ目は、
将来もらえる年金額を具体的に調べることです。
私は妻と一緒に年金事務所の窓口へ相談に行きました。
- 具体的なシミュレーション:
例えば「57歳で退職し、その後無収入だった場合、
65歳からいくらもらえるのか」
といった、今の自分に合わせた数字を出してもらえます。
- 夫婦同伴での窓口相談:
目の前で具体的な数字を共有することで、
妻の不安も解消されます。
妻の年金支給額も併せて
聞くことができます。
極端ですが、
「もし、自分が明日死んだら、
妻に遺族年金がいくらもらえるか」も
聞きました。
ねんきん定期便やねんきんネットでの
シミュレーションもありますが、
窓口で聞いたことで安心できました。
「もしもの時の備え」を話し合う
きっかけとしても、強くおすすめします。
窓口相談には予約が必要です。
4. 健康保険の「落とし穴」を回避する
4つ目は、
健康保険の切り替えシミュレーションです。
ここは退職後の固定費として
非常に大きな部分です。
正社員で再就職をすぐにする方は
問題ないですが、
ゆっくり新しい道を探したい、
起業したい方などは要注意です。
- 選択肢の比較:
元いた会社の健康保険の
「任意継続」か
「国民健康保険」か。
どちらを選ぶかで支払額が大きく変わります。
フリーランスになる場合は
国保組合も選択肢になります。
- 期限に注意:
私の場合、国民健康保険が高額だったため
「任意継続」を選びました。
「任意継続」申込は
資格喪失日から20日以内と期限が短いです。
退職前に試算を終えておくことが大切です。
私は事前に市役所に行って、
国民健康保険の場合の
保険料の試算をしてもらいました。
比較の結果、任意継続の方が安かったので、
退職前に任意継続を決定しました。
ネット情報を鵜吞みにせず、
必ず一次情報に当たることが大事です。
5. 公的な支援制度(失業等給付)を確認する
最後は、
雇用保険の求職者給付、
教育訓練給付などの
失業等給付関係です。
求職者給付は勤務年数や年齢、
賃金日額によって、
支給期間や支給額が変わります。
できる範囲で事前に
資料などで確認しておきましょう。
職業能力開発の観点から、
教育訓練給付金の制度があります。
一定の要件がありますが、
「学び直し」の支えになってくれます。
退職から1年以内に受講開始することが
要件のひとつになっています。
退職前に対象講座や支給額を
確認した方が良いです。
でも、もっと大事なこと:健康なうちに「1年前」から準備を
一番お伝えしたいのは、
**「心身ともに健康なうちに調べておくこと」**です。
いざ心身のバランスを崩してしまうと、
こうした細かい計算や調べ物は大きな負担になり、
衝動的な行動になりがちです。
今年踏み切るのか、来年踏み切るのか、
タイミングの違いもその後に大きく影響します。
来年がベストと決心すれば、今年は逆に有終の美を
飾ろうと仕事に身が入ります。
できれば早期退職を考え始めたころから、
少しずつ検討を始めることをおすすめします。
退職ターゲットとする年の1年前ぐらいから
準備できていると安心です。
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結びに
ここで挙げた5選とも濃い話ですので、別の記事で
深く語りたいと思います。
また、反省点としては、今取り組んでいる「学び直し」を
在職中から始めておくべきだったということです。
金銭的にも、心情的にも在職中の方が安心して取り組めます。
組織の看板を脱ぎ捨てて、自分の看板で生きるために。
「意志あるところに道あり」
共にがんばりましょう。
店主・神西 仁



